2026年、北海道の高校野球は大きな変革を迎えます。
長年親しまれてきた「北海道支部予選」が廃止され、「南北統一」による新しい大会形式が導入されます。
少子化によるチーム数減少を受けた今回の改革は、高校野球の競技レベルを維持し、より多くの選手たちに平等な機会を提供することを目的としています。
本記事では、支部予選廃止の背景や南北統一による影響、そして新しい大会形式の魅力を詳しく解説します。
北海道支部予選廃止の背景
2024年現在の状況
以下の表に現在の北海道支部としての試合数などの状況をまとめてみました
表から見て取れるように全道大会までの勝ちあがり試合数に関してはほぼ全地区同じ条件と言えます
ただ、支部ごとの試合数にはやはりバラつきがありますねぇ。
この状況は支部によるチーム数の違いが出ています。
【北北海道】2024年現在
支部 | 出場チーム数 | 予選試合数 | ブロック数 | 1ブロックあたりチーム数 | 全道大会までの最大試合数 |
旭川 | 18 | 14 | 4 | 4~5 | 3 |
釧根 | 12 | 9 | 3 | 4 | 2 |
十勝 | 13 | 10 | 3 | 4~5 | 3 |
空知 | 13 | 10 | 3 | 4~5 | 3 |
北見 | 11 | 9 | 2 | 5~6 | 3 |
名寄 | 5 | 4 | 1 | 4~5 | 3 |
合計 | 72 | 56 | 16 | ---------- | ————– |
【南北海道】2024年現在
支部 | 出場チーム数 | 予選総試合数 | ブロック数 | 1ブロックあたりチーム数 | 全道大会までの最大試合数 |
札幌 | 54 | 45 | 9 | 6~7 | 3 |
小樽 | 9 | 7 | 1 | 9 | 3 |
函館 | 16 | 13 | 3 | 5~6 | 3 |
室蘭 | 18 | 15 | 3 | 6 | 3 |
合計 | 97 | 80 | 16 | ————– | —————- |
南北統一が必要とされた理由
地区予選廃止の理由として挙げられているのは、各支部による試合数の違いにあります。
表にもあるように旭川支部の全試合数14試合に対して北見、釧路は9試合です。
また札幌支部45試合に対して小樽支部は7試合となってます。
地区によって出場チーム数が大きく違っているので試合数を均衡化するのが目的のようです。
とは言え、全道大会までの勝ち上がり試合数はどの支部も3試合程度なので私自身は均衡化という
には少し疑問が残ります。
この予選の廃止によて支部によては強豪校が何校も勝ち残る可能性があり今まで中々勝ちあげれなかった強豪校もチャンスが出てきますねぇ。
北海道に関してはほぼ札幌の一極集中化しているのは現実問題でもあるので致し方ないところもありますねぇ。
2026年から始まる新大会形式
今までは地区予選があって、そこで勝ち抜いたチームが南北北海道大会に出場していましたが、この地区予選がなくなります
新ルールと試合形式のポイント
新しい大会の仕組み
新しい大会では、1回戦と2回戦は同じ地区の高校同士で試合をします。
3回戦からは地区に関係なく対戦します
2024年までの試合の流れ | 2026年夏からの試合の流れ |
各10支部にて予選を行い代表16校を決定 | 各支部で1,2回戦を行い南北32校の代表を決定 |
準々決勝までは 南北海道は札幌円山球場 北北海道は旭川スタルヒン球場 にて試合を行う | 3回戦から準々決勝 南北海道は札幌と函館の2球場 北北海道は旭川と帯広の2球場 で試合を行う |
準決勝から 南北海道はエスコンフィールド 北北海道は旭川スタルヒン球場 にて試合を行う | 準決勝と決勝は 南北ともエスコンフィールド にて試合を行う |
南北各の代表決定 | 代表校2校が決定 |
新しい大会形式の特徴
- 地区予選の廃止: これまであった地区予選がなくなります。
- 初期段階の地区内対戦: 1回戦と2回戦は同じ地区の高校同士で対戦します。
- 3回戦以降の全道対戦: 3回戦からは地区に関係なく対戦します。
- 最終段階の会場: 準決勝と決勝はエスコンフィールド北海道で行われます。
代表校の選出
この新しい形式では、南北それぞれから1校ずつ代表を選ぶという制約はありません。
つまり、理論上は以下のような結果も可能です
- 南北海道から2校が勝ち上がる
- 北北海道から2校が勝ち上がる
- 南北海道から1校、北北海道から1校が勝ち上がる
最終的に勝ち残った2校が全国大会(甲子園)に出場することになります。
これは、地域に関係なく実力のある学校が選ばれる可能性を高めるためです1。
変更の理由
この変更には主に二つの理由があります
- 野球部員数の減少
少子化などの影響で、野球部員が減少している現状に対応するためです。 - 地域間の試合数格差の解消
これまでの形式では、地域によって試合数に差がありました。
新しい形式ではこの格差を減らすことができます。
この新しい形式により、より公平で競争力のある大会が期待されています。
また、今まで上位に進むのが難しかったチームにも、甲子園に行けるチャンスが増える可能性があります
南北統一がもたらす未来
2026年の夏から、北海道の高校野球の大会の形が大きく変わります。
今まであった地区予選がなくなり、南北北海道大会が一つになります。
新しい大会の形は次のようになります。
- 参加できるチーム数は最大128チームではなく、現在の参加校数(約164校)に近い数になる予定です。
- 1回戦と2回戦は、今までと同じように近くの学校同士で試合をします。
- 3回戦からは、北海道のどこの学校とも対戦できるようになります。
- 準決勝と決勝は、エスコンフィールド北海道という大きな球場で行われます。
この変更には、いいところがたくさんあります
- 今まで強い学校が多い地区にいて勝てなかったチームも、甲子園に行けるチャンスが増えます。
- 地域によって試合数が違うという問題が解決されます。
でも、新しい課題もあります
- 遠くの学校と試合をするので、移動や宿泊にお金がかかります。
- 試合が増えるので、審判の人を見つけるのが大変になります。
これらの問題を解決するために、2025年は準備の期間として、いろいろな対策を考えます。
この新しい大会の形で、北海道の高校野球がもっと盛り上がり、たくさんの才能ある選手が見つかることが期待されています。
まとめ
最後までこの記事を読んでいただきありがとうございます。
2026年夏から導入される「南北統一」による改革は、高校野球に新たな可能性をもたらします。
この変化を前向きに捉え、高校野球をより一層盛り上げていくことが求められています。